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第5巻第10号

第5巻第10号 昭和4年10月発行 (1929年)

第5巻第9号第5巻第11号

http://library.jsce.or.jp/Image_DB/mag/gaho/kenchikukouji/05-10/05-10-1126.pdf

※写真変更

伊勢大神宮の遷宮祭
三重県]伊勢神宮の式年遷宮の御儀、いよいよ10月2日(内宮)、同5日(外宮)に行なわれる。58回目(明治維新後4回目)にあたり、第一回より1240年を数える。御造営は大正9年4月26日に信濃国筑摩郡駒ヶ根村大字小山御料林を御袖山と定められ、同5月御神材を伐採するに先立つ山口祭、木本祭など数々の古礼祭儀を経て、満九カ年余りの歳月と3万3000石1万2000本の木材、45万人の労力、983万1652円を費やした。第3巻第4号第3巻第9号第3巻第12号第4巻第1号(御造営工事、御幸道路橋)、第4巻第2号(御造営工事、立柱祭、上棟祭)、第4巻第11号(伊勢離宮地均し)など。

−鉄道−

ポイント組立競争
東京鉄道局上野保線事務所(尾久操車場)にてちょっと風変わりな保線工事の競技。列車事故が増えたことを受け、それに直面した時に最も重大な役目をなすポイント組立の技術を競うもの。高崎、横川、大宮、上野の各所属工手を4組に分け、いかに少人数・短時間でポイントを組み立てるかを競う。これから組立時間の標準を作り、高速度修繕方法として普及させる予定。
鶴見大操車場開始
去る大正13年10月以来工費2300万円を以て工事中だった鶴見新操車場、このほど完成し操車を開始した。総面積24万坪、線路敷54本、延べマイル数4マイル、一日の操車数5000車輌以上という大操車場。(第4巻第5号「鶴見操車場新設工事」http://library.jsce.or.jp/Image_DB/mag/gaho/kenchikukouji/04-05/04-05-0792.pdf第3巻第7号第4巻第9号(鶴見ヤード跨線橋架設)、第4巻第7号第4巻第12号))

全国乗合自動車業
全国乗合自動車業者の数は3600(鉄道省調べ)で、うち会社経営のもの300、他は個人経営。営業マイル程は1万5000マイル。

−道路−

復興道路は簡易舗装に
東京府]東京市が専売権を取得した簡易舗装、市の土木局の試験も良好で、年々30万坪ずつ施行を進める計画を立てた。前号参照。
ロハで出来る立派な道路
神奈川県]相州浦賀町と久里浜村では赤羽工兵大隊に対し、浦賀町川間から久里浜ペルリ記念碑に至る間、440間幅4間の演習兼道路新設工事を出願した。先月18日から工兵113名を借り受け、工事に着手、今月中に竣工する由。

−橋梁−

漢江橋竣功
朝鮮]昭和2年5月以来130万円の工費と2年3カ月の日子を費やした京城漢江橋(旧名人道橋)が去る8月完成。長250間、幅10間、高12間、カンチレバー式鈑桁橋。
大阪の二橋
大阪府]芦分橋、玉江橋の2橋がこのほど竣功。芦分橋は東及び西芦分橋の2つに分かれ、長1間8分87、幅各8間で工費15万円。
囲み記事
『著名工事視察の手引』休載告知。
神宮宇治橋
三重県]遷宮に先立って竣功、9月22日に渡り初め式。今年5月着工、工費30万円。
御茶ノ水橋架換
東京府]江戸時代より名所として知られた同橋も震災後僅かに残骸を残していたが、このたび架替が決定。フランス風ラーメン式、幅員23m、延長80mの瀟洒な橋となる。工費53万円、明年10月竣工予定。
両国仮橋
東京府第5巻第8号報の両国橋工事に先立ち、仮橋を架設することに。工費11万2000円。長96間667、幅8間、工期100日。
北海道の旭橋
内務省より工費120万円を以て本年度内に起工の認可ありし由。道庁の旭川土木事務所所管。

−会と人事−

広井勇博士の一周忌
追悼会は10月1日午後2時から神田一橋の学士会館大講堂で挙式される。式後に新渡戸博士や内村鑑三氏の追悼講演あり。主催者は中山秀三郎、名井九介、井上範、池邊稲生、吉村恵吉、山崎匡輔、田中豊、岡田虎輔各氏。申し込みは帝大内井上範。
万国工業会議便り
同会議の開催準備は最近著しく進捗。7月3日状況報告を兼ねて秩父宮の台臨を仰ぎ各国大公子を招いて午餐会を開催。本会議参加者名簿の発送も終えた。
万国動力会議
工業会議と相前後して開催される同会議の東京部会でもプログラムを瀟洒な冊子として関係各方面に配布。
第一回国際コンクリート会議
前号掲載の同会議について。会場・ベルギー国リュージュ市、会期1930年9月1日から6日まで、報告・1929年中に出すこと第一門、コンクリートならびに鉄筋コンクリート構造に関する計算規定および設計第一門を次の四分科に分つ1.らせん形鉄筋挿入の鉄筋コンクリート杭について2.鉄筋コンクリート造の大形スラブ、屋根、ドームの理論及び実際的の研究3.コンクリート及び鉄筋コンクリート建造物における熱変化ならびにこれに対する適当な処置について第二門、建築物およびその付帯の問題例えば原料、機械、監督、修繕第二門を次の四分科に分つ1.コンクリートならびに鉄筋コンクリート造建造物について2.コンクリートならびに鉄筋コンクリートの配合および混合について3.コンクリート管、枕木、柱(電柱のごとき)について4.植民地におけるコンクリート及び鉄筋コンクリートの応用について
加賀山学氏送別会
膠済鉄路局に赴任する同氏の送別会が8月28日開催される。参加者など。
大河戸宗治氏
第一改良事務所長→加賀山氏の後を受け工務局長に。
宮本保氏
鉄道省東京圏説事務所技師→在外研究員を命じられ、8月30日横浜発の天洋丸にて渡米。
出島嘉吉氏
岡山建設事務所技師→同上。
山本清一郎氏
(工務局技師)→同上。
堀尾豊熊氏
(鉄道技師)→同上。
小坂進氏
(工務局技師)→同上。
白石鉄蔵氏
(同上)→同上。
鮫島午吉氏
(同上)→同上。
古在由正氏
(同東京鉄道局技師)→同上。
鶴田正路氏
(同電気局技師)→同上。
柳井義郎氏
工務局技師。欧米で工事研究中だった同氏が8月29日帰朝、改良課兼計画課勤務。
浜地辰助氏
東京第二改良事務所技師→門司鉄道局改良課工事掛へ転勤。
四十萬小平氏
岐阜建設事務所技師→山口建設事務所へ転勤。
中井積氏
高知建設事務所技師→秋田建設事務所へ転勤。
岩崎憲吾氏
山口建設事務所技師→盛岡建設事務所へ転勤。
中矢隆雄氏
岡山建設事務所技師→秋田建設事務所に転勤。
大江武男氏
先に札幌鉄道局長として赴任した同氏、9月5日全鉄道幹線初巡視の途中北見紋別にて奇禍に遭い無惨な最期を遂げられた。(nagajis注:紋別駅から紋別町役場に向かう途中、空馬車の車輪に轢かれて死亡。 http://www.geocities.jp/showahistory/history01/topics04c.html

−雑録−

岡部博士ナイヤガラの設計
岡部博士がナイヤガラの滝について水力発電に利用し同時に侵蝕を減速させる計画を立て、「エンジニアリング ニュースレコード誌」に英語論文で発表。滝上流に可動堰と固定堰を設けて水量を調節し、約250万馬力の出力を得られるとするもの。日本の技術家が外国の問題に口を出すのは上海港改修工事の国際会議で故広井博士が堂々の説を発表したくらいのものであったが、岡部博士の案が雑誌に出ることとなれば面白い事であろう。「何か研究し、何か考え、何事かを実行したい、是が現代技術家の信条でなくてはならない。」第2巻第11号信濃川改修褒章)、第4巻第2号(東京市土木局橋梁課長へ転出)、第5巻第2号(コンクリート会議)
国際連盟新会館定礎式発行さる
9月7日、国際連盟の成立10周年記念式とともに新会館の定礎式。懸賞募集で入選したネノー氏の設計を基礎とし、工費約1200万円、完成までに約3カ年を要する。同会館は第2巻第10号第3巻第2号第3巻第8号第4巻第2号第5巻第5号に関連報。第5巻第11号本編に詳報。
東洋一の大望遠鏡
東京府]府下三鷹村の東京天文台に新築された天体望遠鏡について。口径20インチ、全長11m、重量1トン、製作費20万円(外にドーム建設費10万円)。カール・ツァイス社が3年の日子を費やして完成したもの。
東京博物館を科学の殿堂に
東京府]総工費200万円を投じて昨年3月より建築中だった東京博物館は今年5月に竣工、同年末までに現在のお茶の水、水田館から移転開館の予定。

−紹介−

基礎工事に新機軸マルチ、ペデスタル、パイル
基礎工事に使われるコンクリートパイルの新種について。今回東洋コンプレツソル会社で特許を得たmulti pedestal pileは従来のコンクリートパイルに独特の改良を加えたもの。仕組み詳細あり。

第5巻第9号第5巻第11号


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日本の廃道 nagajis (http://www.the-orj.org