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第7巻第1号

第7巻第1号 昭和6年1月発行 (1931年)

第6巻第12号第7巻第2号

http://library.jsce.or.jp/Image_DB/mag/gaho/kenchikukouji/07-01/07-01-1372.pdf

丹那隧道今後の工事差支なし
静岡県]伊豆地方の震災(直後、丹那トンネルの被害状況を調査した鉄道省建設局の地質関係技師・渡邊貫氏が12月1日夜帰京。2日午前10時黒河内建設局長その他関係者に報告。曰く「この地震で最大の亀裂を生じたのは大正13年丹那盆地で行なったボーリングのCおよびBの中間にある断層で、この断層は池の山峠付近で水平3m30垂直1m半の最大亀裂を生じている。断層線上にあった家屋は南北に揺れてみごとにとんぼがえりを打っている。しかもこれから20間くらいしか離れていない家は無事で、また山端の家が反射板の影響で大きな被害を被っているのは面白い現象である。トンネル内部は西口最奥部で水平に約8尺南北に移動(センターの移動量は測定中)。熱海口から9800尺のところで主導坑が垂直に8インチ動いているのと西口の崩壊個所があるのと畳築に所々亀裂を生じているがいずれも大したものではない。今後の工事続行には差し支えない」。気象台某技師によって伝えられたようにトンネルの一部が何百尺と行方不明になったなどという事実は全然無く、ただ西口最奥部が三四尺崩れている程度。なお今後水抜きボーリングを行なって地質の調査をなすはずだが、地質研究所の石本巳四雄博士は29日トンネル内に独特の水晶傾斜計を据え付け岩漿注入による深発生地震に先行する地殻の傾斜を測定中。これは余震を予期し得るもので、また将来の地震予知のために鉄道省ではこれを同トンネル内に永久的に施設せんことを希望している。(第7巻第2号本編・川口愛太郎「丹那隧道工事に及ぼした北伊豆大地震の影響に就て」http://library.jsce.or.jp/Image_DB/mag/gaho/kenchikukouji/07-02/07-02-1375.pdf第7巻第4号本編・岡田実「震災後に於ける丹那隧道中心線及水準検測の結果」http://library.jsce.or.jp/Image_DB/mag/gaho/kenchikukouji/07-04/07-04-1412.pdf 参照)
内務省庁舎が新年早々入札
大阪府]内務省庁舎の建築は大蔵省管財局において中止解除とともに着手準備中であったが、入札は多忙期を避け来春早々入札に附することに決定した。鉄骨鉄筋コンクリート造総延べ坪1万は当初の予算約500万円が大体400万円に減額になり、昭和8年の竣工が1カ年工期繰り延べとなっている。これが一括請負いとなるわけで請負業界を極度に緊張せしめている。総工費の4割を労力費と見ても160万円、職工平均2円と見て実に80万人の職工が使用されるわけで、工期2カ年に割ると1カ年約40万人。早くも深刻な競争が予想されている。
目下工事中の道路橋梁九七
東京府]復興事務局道路課で目下工事中の道路は下の通り。いずれも今年1月中には竣工を見る予定で、これが完成の上は既計画工事はここに全部終了を告げるわけである。一.本所亀戸、天神橋よりの環状道路一.水道橋より春日橋に至る道路一.三宅坂より半蔵門に至る道路一.虎の門より神谷町に至る道路一.品川駅より八山橋に至る道路次に同局土木課橋梁課監督にかかる工事中橋梁。いずれも5年内に竣工を見る予定である。復興局内はいずれも閑散気分である。一.本所区=高橋(宮永請負)鉄筋アーチ、スパン54m半、幅25m一.京橋区=松幡橋(水野請負)プレートガーダー、スパン33m、幅7.3m一.京橋区=炭谷橋(宮永請負)プレートガーダー、スパン32.8m、幅10m一,京橋区=白魚橋(鴻池組請負)プレートガーダー、3スパン長33.1m、幅9.5m
日本銀行の大金庫
日本銀行の金庫について、米国の金庫技師ホルムス氏に設計を委任し米国の一流金庫製作業者モスラー、ヨーク金庫会社、デーボルト、ヘリングホール、レシントエンドシャーマンの五社を指名し、これが入札を行なった結果、ヨーク金庫会社に落札した。同者はモスラーの三井、デーボルトの大倉、ヘーリングホールの内田商事など本邦代理店を米国貿易に委任されているが、今回の入札はニューヨークにて契約したのでヨーク社が直接納付するはず。基礎工事は完了、近日中に取り付け作業を開始する予定にあり、1月中には全部着荷するはずである。今回取り付けられる最新式扉のごときも出入り口換気装置等数カ所あり、電気非常信号装置のごときは音響を空気波動で感じ通信することになっている。しかも金庫の壁厚は6尺、鉄筋、水等によって囲まれているなど、破壊工作は不可能と言われるほど完全なものである。第5巻第6号に関連報。
労農ロシア最大の56万キロ発電所
海外]シベリアシチェグロフスクに56万キロワットの発電能力を有するソ連邦最大の火力発電所を新設することに。すでにこのほど基礎工事に着手したが本年中に地均し工事の6割2分、電力機械などの収集2割4分、コンクリート工事2割1分を行なう見込みである。ちなみに完成後の電力供給地は北部線87キロ南部線148キロに達する予定。
百万円を河中に 大阪地下鉄工事
大阪府]大阪市の地下高速鉄道について。第二回の起債336万円が認可となったので予定のごとく失業救済を加味したアンチスピード工事で進行されるのである。何といっても堂島川と土佐堀川の河底を潜るのが一番の工事である鉄矢板の打込機は市庁前から南北に移動して淀屋橋と大江橋に別れ、方や北軍、方や南軍といった調子で塹壕工事が進められる。堂島川のほうは架橋工事と同様に水中へ矢板を打込むが、土佐堀川のほうは一旦川中を土で埋めてのち鉄矢板を打込むという。この基礎工事だけが53万円で大林組の請負い、セメントは市の持ちであり、パイルハンマー機や鉄矢板の償却を見込むと百万円近い金がこの河中に投げ込まれることになる。
関西道路研究会
昨年12月6日大阪市において創立大会を挙行した同会において次の講演があった。舗装道路の基礎に就て 京大教授 武居高四郎氏大阪市の道路舗装に就いて 大阪市土木部工務課長 福留並喜氏

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