!!!第7巻第12号 昭和6年12月発行 (1931年) 《 第7巻第11号 |第8巻第1号 》 http://library.jsce.or.jp/Image_DB/mag/gaho/kenchikukouji/07-12/07-12-1556.pdf ::国鉄建設事務所の予算割当額決まる :::国鉄建設線に対する第二次予算配布額については過般来各建設事務所長を承知して協議が進められていたが、今回改訂の上次のように割当額が決まった。 ,北海道建設事務所,332万6492円 ,盛岡建設事務所,227万7907円 ,秋田建設事務所,110万587円 ,長岡建設事務所,373万6834円 ,東京建設事務所,354万2136円 ,熱海建設事務所,8万1731円 ,岐阜建設事務所,350万2394円 ,米子建設事務所,205万3011円 ,岡山建設事務所,264万3874円 ,高知建設事務所,51万5917円 ,山口建設事務所,186万9822円 ,熊本建設事務所,343万7446円 ,建設事務所計,2808万6151円 ,鉄道局計,99万459円 ,本省計,1292万3390円 ,合計,42000万円 ::木曽川上流改修工事費176万円 :::かねて関係各府県庁から主務当局に猛烈な復活増額運動を行なっていた木曽川上流改修事業費問題は内務省でも事業促進の必要を認め、7年度には失業公債122円(nagajis注:誤字脱字?)を発行し、既定計画による継続費を合わせて176万円を上流改修費として投じることに。揖斐川上流川水工事、長良川筋穂積墨俣付近改修並びに牧田川下流の改修工事などを急ぐことになった。 ::摺子発電所愈々運転開 :::[京都府]宇治川電気会社が予て奈良県北山川水系に建設中だった摺子発電所はさる九月末完成、11日に逓信省から出力変更に関する正式認可指令が発せられるに至り、いよいよ本月下旬から正式運転が開始されることになった。 ::地下鉄開通 :::[東京府]東京地下鉄免許線のうち、万世橋神田間がこのほど竣工、11月21日開通式。工事は京橋まで進んでいる。 囲み記事:囲み記事:仙石貢死去の報。この号仙石貢追悼号 ::上野地下鉄ビルに直径15mの時計 :::[東京府]12月1日から開業することとなり万端の準備を進めている東京地下鉄上野車坂デパートは地下二階地上九階の堂々たる建物であるが何とかして世界第一の名前を獲得したいと考えた中島計画課長、直径15mという大時計(五馬力の同期電動機で針を動かす)を計画。ビル前面に取り付けられるはずだが電気時計としてはまさに世界第一。 ::塚本靖博士研学資金募集 :::一昨年の4月停年をもって東京帝大を引退した塚本靖博士の研学資金募集会がこのほど建築学会の有志の間に設けられ、吉田、伊東両博士が創立委員長格で目下奔走中。塚本博士研学資金会博士停年と同時に行なうはずであったが同博士より一年早く停年となった伊東忠太博士、関野貞博士の研究資金募集中だったため遅れたが、今回両博士の募集成績が意外によかったので、昨年来懸案だった塚本博士研究資金募集を開始することになった。 ::名古屋市の下水処分と都市問題会議 :::[愛知県]名古屋市の下水処分工事は最近竣工に近づいているが、同工事は世界的に注目されている衛生工事の一つであることから、来年3月に名古屋市で開かれる都市問題会議において同市水道部長池田篤三郎氏により発表されることになっている。10月20日から東京市で開催された全国水道協議会に出席した同氏は24日午前9時の東京駅発列車で帰名するに際し、工事の状況を本誌に寄稿することを快諾して去った。 ::日本土木建築請負業者連合会第十三回総会 :::10月13日午前10時から大阪中央公会堂で日本土木建築請負業者連合会第13回総会を開催。午前10時評議員会を開いた後、午後2時から総会に移った。まず会長鹿島精一氏の挨拶、大阪土木建築業組合組合長大林義雄氏の歓迎の辞、柴田大阪府知事の祝辞があって、祝電の披露あり議事に入り、左の通り大会の議案を議した(と第1から第11までの議案詳細)。次回は仙台にて開催。 ::小住宅設計図案募集 :::信濃毎日新聞社主催、建築世界社後援にて題名の懸賞募集を発表。設計用権は敷地100坪以内木造平家または二階建てにて、建て坪は30坪、20坪の2種とし、建築費坪当たり金75円内外。応募締切り期日は昭和7年1月15日限り、審査員は佐藤功一博士ほか4名である。賞金は金100円2人、金50円4名その他。詳細は東京京橋区2-2建築世界社へ照会のこと。 ::欄外:亀井組/坂静雄「断面決定法」/大倉書店出版物の広告。 《 第7巻第11号 |第8巻第1号 》