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第12巻第4号

第12巻第4号 昭和11年4月発行 (1936年)

第11巻第3号第1巻第1号

http://library.jsce.or.jp/Image_DB/mag/gaho/kenchikukouji/12-04/12-04-2312.pdf

全通せる国鉄の二線

指宿線
鹿児島県]南九州の南端の海岸線に沿って走る指宿線50キロ173mの建設工事が竣成、3月25日全通。本線は既設鹿児島本線鹿児島停車場を起点とし鹿児島湾を囲む海岸線を縫って南進、南薩に著名なる山川漁港に至る路線で、我国内地鉄道最南端の省線である。また本線は山川−枕崎間省営バスにより私鉄南薩鉄道と連絡して薩摩半島に環状交通網を構成し産業道路として重要使命を有するとともに、沿線風光明美にして史跡名勝に富むので観光線としても重大なる路線である。昭和3年起工、工費総額290万円(1キロ当り57.8円)。
西木原線
千葉県]西木原線木更津駅−上総亀山駅間32キロ70mは3月25日全通。房総西線木更津駅を起点とし、小櫃川流域に達する線路であって線路の最急勾配1000分の30、最小半径200mで、その区間中久来の久留里線には上総清川、横田、馬来田、小櫃、俵田および久留里の6駅があり、さらに亀山に至る新設路線には平山、上総松丘、上総亀山の3駅がある。本線設計工事は大正15年まず亀山−久留里間の測量実施に始まり、全線を木更津、久留里間における久留里線改良工事および久留里−亀山間における新線建設工事の2つに分割して施工されたもの。もともと沿線小櫃川の流域は地味肥沃で産業は非常に開け幾多の名邑部落を抱擁し、農林業開け、商佶の往来繁しきにもかかわらず、交通機関が極めて振わず、ために異常な不便を感じていた地方。本線の開通は絶大の幅員であって、地元民歓呼の声は全沿線に漲っている。

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