!!!関連報 :[第2巻第1号]議院本館鉄骨組立工事:[東京府]仮議院が竣工し本館建築へ取りかかる(第1巻第10号参照)。鉄骨材は八幡製鉄所製、組立は月島機会株式会社ほかの工場で請負い大正12年2月より組立工事を始める。 :[第2巻第1号]迅速なる仮議院の建築:[東京府]昨年9月18日に消失した仮議院の再建について。大蔵省の矢橋、大熊、小島技師らの設計で、大倉組、大林組、清水組、松村組、安藤組などが約180万円で請負う。総建て坪約7000坪をわずか60日ほどで竣工。(当時の)建築レコード。 :[第3巻第10号]新議院:竣工年度を1年繰り上げ、昭和6年度完成として継続費年度割を改める由。第2巻第1号、第2巻10号、第3巻第4号、第3巻第5号、第3巻第7号に関連報。 :[第3巻第12号]新議院:[東京府]建築費を800万円追加し議員倶楽部、議員会堂、図書室、新聞記者控室等の追加工事を行なう予定。完成は1両年長引くことになる。第2巻第1号、第2巻10号、第3巻第4号、第3巻第5号、第3巻第7号、第3巻第10号に関連報。 :[第3巻第2号]移動式交番:警視庁で設計注文中であった巡査出張所(移動交番)が完成。六尺の六角形、高さ九尺、カーキ色の防水グッズを張り回し、セルロイド製の窓6つがつく。一基90円。議院に使用する由。 :[第3巻第2号]国産品使用陳情:国産振興会の倉橋理事その他は1月13日議院建築に国産品を使用する建議を提出。 :[第3巻第5号]新議院の上棟式:[東京府]4月7日挙行。式の模様を活写。第2巻第1号、第2巻10号、第3巻第4号。 :[第3巻第7号]矢橋賢吉:大蔵省営繕管財局工務部長工学博士の同氏、5月23日逝去。長く大蔵省関係の建築工事に携わり、特に進行中の議院建築(国会議事堂)に関しては大熊博士とともに功績浅からぬ人。 :[第4巻第9号]新議院:[東京府]麹町区永田町に建設中の新議院、工期を2年度繰り上げ昭和8年度とし、工費2800万円に追加。 :[第6巻第11号]新聞開館の新築:[東京府]新聞開館は帝国議会新議事堂の新築を機会に総工費70万円を投じて新築すべく中村藤平氏の書記官長時代に承認され議会に提出されることになっていたが、現田口書記官長は土地狭隘と予算計上難を理由に早急に具体化することは困難とみている。同盟新聞記者倶楽部は貴衆両院の議院クラブとして現議院を旧首相官邸跡に60万円の予算で移転するような予算がありながらこの態度は通信機関たる新聞団を軽視するものだとして会館促進運動を起こした。 :[第7巻第9号]新議事堂の竣工期繰上:来る第60議会の開院式を建設中の帝国新議院建築で行なうことに決定し、これにあわせて昭和13年3月の竣工予定を昭和9年3月に繰り上げる意見が政府のなかにある。玉座、表面、両翼玄関、両院議場などの重要部分は今秋10月中に完成し、偽印控室や委員会室その他を残すだけなので、かえって13年度まで工事を継続するのは不経済として工事責任者大蔵省工務部も9年3月への繰り上げを要望しているほど。実行予算が決定し、明年度予算編成に着手する時に大体の決定を見るものと言われているが、同建築を4カ年間早く繰り上げることは現議院の移転跡地に逓信省庁が建てられること、また旧逓信省庁舎跡地の払い下げも早まるわけで、一挙両得となるものとして現実味を帯びている。第2巻第1号、第2巻10号、第3巻第4号、第3巻第5号、第3巻第7号、第3巻第10号、第3巻第12号、第4巻第9号(この時点で「工期を2年度繰り上げ昭和8年度とし」とある)に関連報。