!!!昭和13年11月(20巻11号)(地方通信) 《 20巻10号 |20巻12号 》 http://library.jsce.or.jp/Image_DB/mag/dokai/pdf/20-11-0140.pdf !!東北地方 ::秋田県下須川橋の竣工 :::@雄勝郡。須川村小野村間、高松川に架橋(国道5号線)。長170.2m幅6m鉄筋コンクリートゲルバー橋。「毒水を放流する高松川に架橋されている関係から」コンクリート橋脚を石で巻いている。 ::宮城県青葉城下の仙台大橋成る :::@仙台市。青葉城と市街を結ぶ大橋(広瀬川架橋)の架け替え工事が完了。 ::山形県下加茂隧道工事留進捗を熱望す :::拡張工事で通行止めになっている県道鶴岡加茂線の加茂トンネル上部に迂回路を建設。延長1800m幅3m。 !!関東地方 ::栃木県下道路復旧工事の奉仕 :::安蘇郡氷室村消防組による道路修理。 !!東山地方 ::山梨県下本栖線道路開通近づく :::山梨県甲府から御坂峠を経て河口湖に至る国道8号線、河口から本栖に至る県道は身延線の開通に伴いさらに脚光を浴びるだろう、という話。 ::日本の屋根を貫く岐阜安房峠の開通 :::17巻6号報の安房峠道路が完成。着工から4年、総工費20万円。10月5日開通式。 !!東海地方 ::愛知県下道路舗装竹筋コンクリートの出現 :::県道・国道の道路標の3割を竹筋コンクリートで施工。普通のコンクリートの2倍の強度・20年以上の寿命がある。10月から着工する豊橋市内の国道舗装工事に全国初の竹筋コンクリート舗装を施工する予定。 ::愛知県名古屋市の舗装計画成る :::名古屋市の舗装道路は全道路面積の約2割と6大都市中最下位。今後は積極的に舗装工事を行なう。予定個所一覧。 ::三重県下の十六橋架工に着手する :::過般の風水害で32橋の流失をみた四日市土木出張所管内、うち16橋梁の架け替え工事へ。 !!近畿地方 ::大阪府下の国際的道路の開設 :::@南河内郡。ヒットラー・ユーゲントの訪日を控え、通り筋にあたる柏原、富田林間10kmの新設産業道路のうち未舗装区間約2kmを舗装中。また同路線から奥千早に向かう14kmも通過コースになり、富田林出張所や沿線学童が清掃美化に務めている。 ::神戸地方水害の跡に鑑みて水害対策を構ず :::土木学会関西支部による対策調査委員会の報告。(注:河川橋梁の規格と並んで「流れて出た巨石や砂をもって記念標を建設せよ、場合によってはその費用を引受けてもいい」という答申が興味深い) !!中国地方 ::広島県下の新国道施工の日は近づいた :::都市計画道路十日市荒神線のうち山口町電車停留所、福屋百貨店前の電車通り中延長420間の拡張工事に着手。完成の暁は新国道路線となる。また同じく国道線となる荒神町大洲線猿猴橋から荒神小学校南角に至る延長150間もまもなく着工。 !!九州地方 ::熊本県人吉町大橋小俣橋の竣工 :::昭和10年6月の豪雨で流失した両橋の復旧工事が完了。当初はカーブドワーレン構橋の設計だったがゲルバー式鋼鈑桁橋に、さらにゲルバー式鉄筋コンクリートT型桁橋に変更。大橋は116.5m小俣橋は91.4m有効幅7.5m。工費14万3000円。 (囲み記事:「自ら彊めて息まないとは天の道である」に始まる術言志四録の引用) ::